中小建設業が挑むアジア


建設業界では、2020年の東京オリンピックの特需で盛り上がっていますが、実はその後の需要獲得こそ本丸との見方が強まっています。
そのヒントは、中小企業の海外進出。
行政もかなりサポートしており、官民挙げての戦略推進がどこまで実を結ぶか、注目です。
中小建設業が挑むアジア
「現地化」や「差別化」が成功のカギ
海外工事で成果を上げる中小建設会社が出てきた。外国の政府や企業から直接受注したり、安定的に利益を稼いだりしている。足元の国内建設市場は活況だが、2020年の東京五輪後の市場縮小を予想する声は多い。五輪後に備え、今から海外展開の準備をしておくことも必要だ。
2月4日、国土交通省が東京都内で開いた「海外展開経営塾」。中小建設会社の経営者ら20人が参加し、海外経験豊富な建設会社の体験談を聞き、意見交換を行った。
 
「これからアジアに出たい」、「既存の海外事業を効率化したい」など参加者の思いは様々だが、共通するのは海外市場への関心と意欲だ。将来の企業成長の活路を海外に求める中小建設会社が、全国から集まった。
 
国交省土地・建設産業局国際課の小林高明課長は、「建設会社の海外展開は、大手の独壇場ではない。中小でも、海外で成功している企業は多い。フットワークの軽さなど、大組織にない強みがあるからだ」と指摘。中小建設会社の海外展開を支援していく考えを表明した。 
足元では、東日本大震災の復興事業や政府の公共事業拡大で、国内の建設市場は活況を呈している。建設業界では「国内の技術者不足で、海外に人手を割いている余裕はない」との声もある。中小建設会社の海外進出を懐疑的にみる向きもある。
 
国交省の海外展開支援アドバイザーを務める中小企業診断士の鐘江敏行氏は、「2020年の東京五輪が終われば、国内の建設市場は一気に冷え込む恐れがある。一方、東南アジアなど海外市場は以後も拡大が見込まれる。海外事業は、一朝一夕に育たない。五輪後に備え、今から取り組んでおく必要がある」と説明する。
◆JICAがODAによる支援を展開
政府も、中小建設会社の海外進出を後押しする。国交省は12年度から始めた海外展開経営塾と並行して、専門家が海外事業の相談に応じる「海外展開支援アドバイザリー事業」を実施している。 13年度には海外建設市場のデータベースをウェブサイトで公開。官民連携による防災技術の海外展開も推進している。
他省庁も支援を積極化。外務省は経済産業省や中小企業庁、日本貿易振興機構(JETRO)、国際協力機構(JICA)と連携し。12年度から政府開発援助(ODA)を活用した中小企業の海外展開支援を進めている。背景には、政府が11年6月に制定した「中小企業海外展開支援大綱」がある。12年3月の改訂に伴って、政府関係機関を挙げたオールジャパン体制の支援が決まった。
JICAも大綱改訂を受け、外務省からニーズ調査や案件化調査など支援事業の事務を受託する傍ら、12年度から独自の「民間提案型普及・実証事業」を開始。中小企業からの提案に基づいて途上国での製品や技術の普及を図るため、対象企業に最大1億円の資金援助を行っている。建設業では、ベトナムでとびや型枠大工などの育成を目指す向井建設の実証実験などを採択している。
 
外務省の支援事業やJICAの普及・実証事業では、採択数を大幅に上回る応募がある。 13年度はいずれも競争率が5倍に達し、中小企業のニーズの高さを示している。JICAの小林雪治中小企業支援副室長は、「ODAを活用しているので、現地政府に製品や技術を認知されやすいというメリットがあるからではないか」と分析する。
◆沖縄県は企業の海外活動費を補助
自治体にも同様の動きが出ている。例えば沖縄県は、13年度から県内の建設会社の海外展開を支援する「沖縄建設産業グローバル化推進事業」を始めている。昨年11月には、法面防災技術で台湾進出を目指す京和土建(那覇市)JVなど、支援対象の7企業・グループを選定。最長4年間にわたって、海外活動費の最大9割を補助する。各社は専門家から成る県推進委員会(委員長:小倉暢之・琉球大学教授)の指導を受けながら、海外市場調査を進め、4年以内の入札参加を目指す。
沖縄県は将来の国内建設市場の縮小を見据え、12年度に「建設産業ビジョン2013上を制定。地元建設会社の新分野進出を後押ししている。グローバル化推進事業もその一環だ。県土木建築部土木総務課の砂辺秀樹主任技師は、「建設会社は余力のある今のうちに、海外進出の準備を進めておくべきだ。仕事がなくなってからでは遅い」とみる。中小建設会社の海外展開を支援する専門家の間では、同様の見方をする人が多い。

 

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