建設業界は、今バブル!?


OPCでは、多数の建設業界の案件を扱っています。
建設業界の動向と案件は密接にリンクしているため、日々幅広く情報収集しています。
今回はアベノミクスで沸き立つ建設業界のリアルな現状をレポートした、週刊ダイヤモンドの2013年2月9日号の特集をご紹介したいと思います。
タイトルはズバリ、『公共工事バブルで踊るゼネコン』です。なかなか刺激的ですね~(笑)。
印象的だったのは、国土交通大臣太田昭宏氏のインタビュー記事です。太田氏の経歴を見ると、京都大学工学部土木工学科の出身なんですね。素晴らしい適材適所です。“どんどん新しいインフラを造るのではなく、基本的には老朽化対策で国土の長寿化を図る”“ゼネコン側もこれをチャンスと捉え、社員や作業員の給料を適正にし、若い人が継続的に入ってくるよう考えてほしい”という言葉が印象的でした。
公共工事バブルで踊るゼネコン
政権交代で公共工事バブル到来 PART①
補正と当初予算合わせて約11兆円の公共事業が決定し、建設業界は沸いている。それもそのはず、10年余りもの間、公共工事は減り続け、苦しめられてきたからだ。
「うれしい悲鳴とはこのことや。関西の業界内じゃ、“和歌山バブル”って呼んでるわ」(地元ゼネコン幹部)
紀伊半島の南西、和歌山県の南部に位置し、風光明媚な海岸線で知られる田辺市。1市4町村が合併しても人口わずか8万人余りの小さな街が、突然にぎわい始めた。
市北部の山沿いに立ち並ぶ巨大な橋脚(写真)。これは紀伊半島を貫く近畿自動車道紀勢線の建設現場で、朝早くから多くのダンプカーが砂煙を巻き上げながら列を成して走っている。
「紀伊半島をグルッとつなげる!!」
和歌山3区選出の自民党議員で、建設族のドンとも呼ばれる二階俊博・元経済産業相は、昨年末の総選挙でそう繰り返した。
バブルで浮かぶゼネコンベスト10
1、五洋建設
2、鹿島
3、東洋建設
4、大成建設
5、清水建設
6、東亜建設工業
7、ハザマ
8、前田建設工業
9、大林組
10、東建工業
何をつなげるのか―民主党時代、無駄な公共事業のシンボルとされてきた高速道路だ。
現在、近畿自動車道紀勢線は、南紀田辺インター(田辺市)~紀勢大内山インター(三重県大紀町)間が、未開通、いわゆるミッシングリンクとなっている。それを、すべてつないで開通させようというわけだ。
これは、巨大な事業だ。例えば南紀田辺~すさみ間は、2015年度の供用開始を目指し、急ピッチで工事が進められているが、山深い土地だけにわずか総延長38キロメートルの区間に造るトンネルは22本。総事業費は、1970億円にも上る。
それだけではない。ひそかに車線拡張の動きも進む。民主党政権下の09年に全面凍結されたはずの御坊~南紀田辺の4車線化事業。その復活を見込んで、測量工事が進められているというのだ。
事業が相次いで進む背景について国土交通省は、「東南海・南海地震による津波発生時の代替ルートなどの役割が期待されている」と説明する。

 

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◆国の地震被害想定により庁舎の高台移転まで
和歌山県内では、「コンクリートから人へ」を掲げ、公共事業の削減を進めた民主党政権の3年間で、約300社の建設業者が姿を消した。
だからこそ、「自民党は『人からコンクリートヘ』をやってくれるはず」と、大物議員の“約束”に地元建設業者は大きな期待を寄せていた。そして昨年末の総選挙で自民党が圧勝。業者たちのボルテージが一気に上がったのは言うまでもない。
そもそも和歌山県では、11年9月、紀伊半島を中心に死者、行方不明者、合わせて100人近い被害者を出した台風12号を受け、復興費用として600億円の特別予算を組んでインフラ整備が行われていた。
また、15年に開催予定の国民体育大会に向け、ハコモノ建設も急ピッチで進められていた。そうしたところへ、ミッシングリンク解消事業である。ゼネコン幹部の言葉通り、バブルそのものだ。
そんなバブルをさらに膨らませる、巨額の公共事業が発生する可能性も高まっている。
東海・東南海・南海地震の同時発生を想定した既存の津波ハザードマップで被害軽微とされてきた沿岸部の各自治体が、昨年8月末に内閣府が発表した「南海トラフ巨大地震」の被害想定では大津波に巻き込まれるとされてしまったからだ。
例えば、田辺市では市役所が浸水する可能性は少ないとされていた。ところが、内閣府の想定では、市役所どころか、学校など指定避難施設の多くが津波に呑み込まれることが明らかになったのだ(図1-1参照)。
それまでは、築40年と老朽化した市役所について、耐震改修工事で対応する方針だったが、高台移転も視野に入れざるを得なくなった。市の試算では、現在地での耐震改修なら約20億円で済むのに対し、移転の上、新築するとなると、用地取得費用も含め約69億円と3倍以上に膨らむという。
田辺市以外も同様で、各自治体が高台移転を決めれば、さらに多くの仕事がゼネコンや建設業者に舞い込むことになる。

 

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◆社員5人未満の業者がダンプを買いそろえる
こうした状況は、建設族のドンのお膝元だけに起きるわけではない。今後、全国各地で同様の公共工事バブルが巻き起きる。
経済の再生を「一丁目一番地」と位置付ける安倍晋三政権が、年明け早々、事業規模20兆2000億円の「緊急経済対策」を決定したからだ。
最大の特徴は、公共事業だ。東日本大震災の復興事業に加え、天井板が崩落した笹子トンネル事故を受けたインフラの老朽化対策など、公共事業費に3兆8000億円を計上。今回特別に国が面倒を見る地方公共団体の分まで含めると5兆5000億円まで膨らむ。
これは12年度当初予算の公共事業費4兆6000億円を上回る。つまり、わずか3ヵ月問で、1年分の公共事業が一気に降ってくるわけだ。
おまけに、13年度の当初予算でも、5兆2853億円の公共事業費が計上され、学校の耐震化など国交省以外の事業も含めると合わせて約11兆円という大型の財政出動となった。
そもそも昨年末の総選挙の際、自民党は「10年で200兆円規模の公共事業」と訴えていたのだから、ゼネコン関係者の期待は否が応でも膨らんでいた。
図1-2をご覧いただきたい。これは、公共工事と建設業界を取り巻く環境をまとめたものだ。
02年度に小泉純一郎政権で10%以上削減して以来、公共事業は無駄の象徴として、リーマンショックや東日本大震災の後を除いて削減され続けてきた。
1998年度に14兆9000億円だった公共事業関係費が、11年度には6兆2000億円と半分以下にまで減少していたほどだ。
そのあおりを受け、中小の建設業者を中心に倒産が相次いだ。たとえ生き残れたとしても、リストラを実施するなど、ひたすら身を縮めて「どうにか生きているだけの状態」(建設業者幹部)だった。そうした厳しい環境から、いきなり目の前に大量の仕事をぶら下げられた建設業者は、「まさに狂喜乱舞している」(同)。
社員が5人に満たないある建設業者は、周りから借金をしてショベルカーとダンプカーを買いそろえた。また別の業者は、リストラなどで自らがクビにした技術者に頭を下げ、復職を求めている。
一方、地方自治体の首長や議員たちは毎日、国交省に集結し、事業を獲得しようと精力的に担当者回りをこなす。中には、国交省の廊下で円陣を組み「ガンバロー」と拳を上げる集団まで。民主党政権時代には見られなかった光景だ。
だが、こうしたバブルが思わぬ事態も生んでいる。
和歌山県のゼネコン幹部は、「仕事は山ほどあるが、人手とモノが足りない。業者間では技術者だけでなく、重機やダンプカーの奪い合いまで起きている」と明かす。
そこで特集では、13年ぶりに到来した公共工事バブルが、ゼネコンに与える影響やその将来について多角的に分析した。これまで苦しめられ続けてきたゼネコンは、本当に復活することができるのだろうか―。

 

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◆緊急性に鑑みて優先順位を決め、命を守る防災、減災を進める/太田昭宏・国土交通大臣
―2012年度補正予算で約5兆円の公共事業費を計上した。
日本全国のインフラは、第3ステージに入っている。第1ステージは戦後復興に伴う産業基盤整備、第2ステージは1975年ごろからの生活インフラ整備だった。
そして今は、東日本大震災で国土の脆弱さが浮き彫りになり、今後も南海トラフの巨大地震や、首都直下型地震が予想されている。しかも、東京オリンピック前に整備されたインフラは、50年が経過しようとしており老朽化も進む。いわば「国土のメンテナンス」を進めなければならないステージで、命を守るための「防災」「減災』を図るインフラ整備が必要だと考え、計上した。
―これまでの公共事業費1年分に相当する額となっている
もちろん限られた財源の中で優先順位をつけていくつもりで、決して青天井ではないし、バラマキ型でもない。現場から積み上げてきたものを吟味し、緊急性の高いものから手がけていく。その際には、中央防災会議の議論などを参考にしながら、地震や津波の恐れが大きい地域から予算を優先的に配分していく。
また、未整備のために高速道路が途切れているミッシングリンク対策も重要。東日本大震災で痛感したが、避難のための代替手段の選択肢を広げなければならない。本来よりも余地や余裕を設ける「リダンダンシー」の概念だ。
そうした事業を、地方でやっていただく。今回の補正では、特例的に地方負担分を国で肩代わりする交付金をつくるほか、別の交付金で自治体のインフラ補修を支援するなど手当てしている。
―安倍政権が打ち出す「国土強靭化』の考えに基づけば、膨大な費用をつぎ込んでいかなくてはならない。
そうは考えていない。どんどん新しいインフラを造るのではなく、基本的には老朽化対策で国土の長寿化を図る。そうすれば逆に費用も少なくて済む。しかも今後5~10年、いや、それ以上にやり続けていかなければならない。今回の補正は経済対策の一環でもあるため確かに公共事業費は大きいが、13年度本予算などは緩やかな上昇程度にしていくつもりだ。
―大震災の復興事業で、人件費や資材費などのコストが上がってしまい、苦労しているゼネコンも多い。
確かに、公共工事の減少によって限界以上にダイエットしているところに、腹いっぱい詰め込んでも消化不良になるだろう。
上がったコストを発注の際に反映させるなど努力しているが、最大の問題は人手不足だと考える。中でも、若い労働者不足が顕著だ。そういう意味では構造を変えていかなければならず、公共工事が増える今からのタイミングが最もよい。
国土交通省としても、現場に張り付けなければならない技術者の条件を緩和したり、入札の膨大な書類を簡便化するなど、人手不足でも対応できるような手法を取り入れていく考えだ。
また、複数の工事を束にしてロットを大きくして発注、ゼネコンに運営を任せる方法を採用するなど、さまざまな工夫を施し、公共工事のあり方も見直している。
ゼネコン側もしばらくは落ち着くだろうから、これをチャンスと捉え社員や作業員の給料を適正にし、若い人が継続的に入ってくるよう考えてほしい。

 

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◆公共投資に200兆円は必要。日本の災害対策意識は低すぎる/藤井聡・内閣官房参与
―自民党が掲げる「国土強靭化」のベースとなる考え方を示してきた。
2010年に出版した拙著『公共事業が日本を救う』でも、巨大地震が必ず起きること、そして道路やトンネル、橋などのインフラが老朽化し危険なことを指摘してきた。
日本は米国や欧州と比べても、台風や地震などの災害が非常に多い。また、これだけ国土が狭いから、大草原にまっすぐ道路を造ることができる国と比べると、工事にかかる費用は大きくなる。
こうしたことを考えると、日本の公共事業費の対GDP比は欧米の2~3倍くらいでちょうどいいのではないかと考えている。何の考察を比較もなく、やみくもに公共事業費が多いなどと批判することはとてもおかしなことだ。
―自民党は「10年で200兆円をインフラ整備などに投資する」と想定しているが、この金額は純粋な増加分を言っているのか。
政権が今後決めていくことではあるが、私がずっと主張してきたのは当然、純粋増加分の議論。100兆~200兆円は必要だろうと申し上げてきた。
建物であれば、火災が起きる確率が0.01%であったとしても、必ず非常階段を作る。一方で日本の場合、巨大地震が起こる確率は歴史的に見ても100%だ。にもかかわらず、例えば日本の大動脈である東海道新幹線にはスペアが存在しない。これは非常に危険なことだ。
新幹線や高速道路だけでなく、空港や港湾もスペアが必要だろう。例えば、南海トラフ地震が起きれば、関西国際空港が使えなくなるかも知れないが、スペアの空港を日本海側エリアなどに造っておけば、応急輸送などでずいぶんと助かる。
―これまでは、地方に空港などを造ることに対して批判があった。
巨大地震は、まさに東京や名古屋、大阪といった三大都市圏近辺で起きることがわかっている。都市機能がマヒしたときに、代わりになるものが何もないというのはまずい。
平時は、こうしたインフラが整うことで、地方へ生産設備などを誘導するインセンティブになるだろう。そして有事となれば、それは貴重なライフラインになる。
―インフラ整備の優先順位はどのように考えるのか。
まずは東日本大震災の被災地における復旧・復興。そして全国的な耐震補強や津波対策だろう。これらが最優先だ。その次がスペアづくり。最優先ではないとはいえ、耐震補強などと並行して手かけておかないと到底間に合わない。
自民党・公明党の連立政権が誕生してわずか2週間で補正予算が出せたことは、前政権時代を思えば画期的だ。これは、永田町が霞が関を上手に使ったということ。こうしたスピード感あふれる政策運営は、やればできるということだ。
―公共事業による景気浮揚効果は本当にあるのか。
国際通貨基金(IMF)は、財政出動による乗数効果は従来想定していたよりも高いと認めたが、私もまったく同意見だ。これは手短に言えば、公共事業による景気浮揚効果は、思っていたよりも高かったとIMFが認めたということだ。
ただし、予算がついたからといっていきなり事業がスタートするわけではない。景気浮揚効果が実感できるのは今年秋から、本格的には来年度になってからではないか。

 

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